明日起きるテロを想像しようとしたら,cnet.comがそのテロを昨日起きたテロとして報じていた。なら,昨日のアクセスログが大きく増えているのは,明日の大惨事の影響なのか?
ブッシュ政権でサイバー空間の安全保障を担当するリチャード・クラーク氏は「今までの被害を基準にして今後のことを考えてはいけない。敵は利口だ。侮ってはいけない」と発言した。9月11日の米国同時テロは,米国政府の基幹ネットワークが十分保護されていないという教訓を残した,というのが彼の意見だ。
例えば,民間飛行機(もちろんたくさんの乗客が乗っている)をジャックして,国の象徴的な建造物(しかもオフィスがたくさん入っている)に突っ込ませるなど,そんなことを誰が想像しただろう。はっきり云えばインターネットなど脆弱の極みであり,破壊しようと思えば小学生でも実行することができる。壊してダメージを与えられ,政府が,行政が,経済が,それに,依存しようとしているなら,なにかが起きて当然。
たとえば架空の存在の人物の名を語る架空の人物が話しかけてきたり,自分の証明書を発行する本物の行政機関のふりをする名簿業者がいたり,以前利用していたのとまったく同じシェアウェアソフトをダウンロードしたのに,最後の最後のワンクリックで引き起こされる動作だけがDOS攻撃の開始ボタンに改竄されていたり,日本の首相と米国の大統領のワシントンでの共同記者会見のストリーミング放送を東京でみているパーマ首相がいたり,昨日のニュースが今日流れたり,明日のニュースが今日流れたり,いや,そんなありきたりなものじゃないな。いや,ニューヨークを思い出せば,明日起きるテロなんて想像もつかないか。
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